このページは、建物の不動沈下についてご紹介いたします。
不動沈下とは建物の基礎が一部が沈下しその他の部分は沈下せず、局部的に自重がかかる現象です。
この現象が現れると構造基礎や土間スラブに曲げ力を受け亀裂を生じます。さらに、上部構造躯体は大きく変形し建物に与える影響は非常に大きいく、地震など大きな荷重で構造が不安定になり大変危険といわれています。
沈下の原因は主に、非圧密粘土層などの凝縮過程にある軟弱地盤であること、埋設物の存在に気づかず建築物を建てたこと、造成地では盛り土による軟化地盤であること、などが挙げられます。
ページに紹介している写真は、鉄骨造倉庫の両開き鋼製門扉の修理現場で遭遇した不動沈下現場です。
竣工から30年近く経つ建築物で、地盤の不動沈下により片側の門扉が開閉できなくなっていました。
この建築物は鉄骨造スパン10mほどと記憶しています。屋根は波スレート葺きで荷重としてはさほど大きなものではないように思われます。
元々現場は沼地とのことで、非常に軟弱な地盤の上に独立基礎とし、地中梁を外周のみ巡らせ、上部構造を支持していると考えられます。
この現場の倉庫は老朽化が激しく扉が動けばよいとのことで、本来の門扉修理を行うものとし、抜本的な沈下対策は行わない方針で工事を進めました。
まず、アンカーボルトをはずし柱にジャッキアップ用ブラケットとしてH型鋼を溶接し、大型手動ジャッキを用い柱を持ち上げています。その後、レベル調整をしアンカーボルトを定着させました。
約170mmほど上げたところで梁が水平になり、門扉修理を施工しました。
外部に廻るとよくわかるのですが、ジャッキアップ前に張り替えたと思われる波トタン壁が空いています。
土地の購入、建物を新築する場合、まず地盤を確かめることから始まります。販売業者に問い合わせを行い、適切な情報を仕入れることが第一です。また、信頼できる建築士にアドバイスを求めることも大変有効です。
地盤の性質は、鉄骨造、木造などの構造区別のなど建物の規模にもよりますが、簡易地盤調査法により地耐力を求めると基礎構造計算時に有効なデータが得られ、地震などに対して安心した建物を作ることができます。建築士にご相談されるとよいと思います。
では建設予定地が軟弱地盤ではどうでしょうか?軟弱地盤だからっと言って建築物が建てられないというわけではございません。
地盤に杭基礎を埋める方法、各種の地盤改良などさまざまな工法があります。一度専門家にご相談されるのがよいと思います。
地盤の良し悪しを判断するには、地盤調査が最適です。
簡単なものから大掛かりな物まで多種多様です。建築物の規模に応じて調査法をご検討されるとよいでしょう。